【運命再編】第3回 命運の核心【ストーリー】

はじめに

サルカンは”きずな”を辿ることにより、1280年前のタルキールへと時間遡行します。

そして、その時代のティムール境のカン、ヤソヴァと出会ったのでした。

偉大なるカンの名前を名乗る流浪の者に、いぶかしげな視線を向けつつ、彼女は”この時代”の状況を語り始めるのでした。

 

目次

タルキールの影

ヤソヴァの背を追う道中。

二人は、ふたつの時代の違いについて話します。

サルカンの時代にはもうない、龍を生み出す「龍の嵐」。

未来ではすでに死に絶えたウギン。

龍の絶滅とともに凋落したカンの姿まで。

ヤソヴァは、自分もとある者に、龍のない未来を見せられたと語ります。

龍の嵐はなく、争いや戦いもなく、楽園のような世界だったと。

「そのような事は起こりません」 彼は言った、混乱に圧倒された。

「サル-カンなどいません。平和もありません。ウギンがそれを見せたのですか?」

「違う」 彼女は言った。

「とはいえあの方はウギンについて言及された。嵐を読み、それを追い、道を残す方法を教えて下さった」

(中略)

「精霊龍のねぐらへの道を示せば……あの方はウギンを殺すだろうと」

 

サルカンに忍び寄る、不快な感覚。

ヤソヴァは続けます。

それは、他の龍とは違う。最も偉大な龍。

巨躯をそなえ、鱗は磨かれた黄金色。

二本の角の間に、一つの卵が浮かんでいた…。

「やめ、」 サルカンは言った。「やめてくれ」

(中略)

ボーラス。

ボーラスは彼を追っていた。いや――それはありえない。馬鹿か。ボーラスは既にここにいたのだ! あのドラゴンは何と言っていた?

『ウギンが眠る場所は知っておる。我がそこに彼を横たえた、そう遠くない昔のことだ』。

 

そして彼は全て悟ったのでした。

ウギンの危機は、「今ここで起こっているのだ」ということ。

身体を駆け巡る激情に、変化するサルカンの身体。

やるべきことを理解した彼は、力強く蹴りだすと、空へと飛び上がったのでした。




古龍の衝突

サルカンは嵐の中を飛びながら、ゆらめく幽霊のような龍を目にします。

ウギン。

ボーラスではない、彼が真に心酔する龍。

この、今目の前にあるものこそが、彼の目的だった。彼がここにいる理由だった。起ころうとしていることを止め、タルキールの行く道を変えるために。やるべき事は何でもするだろう、彼は――

ボーラスを殺す。

もしくは少なくとも、ウギンがボーラスと戦う助力をする、その時が来たなら。

 

やがて、ウギンとサルカンは地上からの呪文を感じます。

彼が目を向けた先にあったのは、岩に刻まれた紋様。

先ほどまで自分とともにいた、ヤソヴァが刻んでいた紋様。

サルカンは悟ります。これは、ボーラスがここに現われるための目印だったのだと。

すぐに、世界はドラゴンのために道を開け、ボーラスが空から降臨したのでした。

サルカンはまだボーラスに気付かれるには遠すぎた――もしかしたらこれが彼の、攻撃の機会かもしれなかった。

ボーラスの到着に気付き、ウギンは全力で羽ばたいて止まった。そして二体の龍のプレインズウォーカーは対峙した。

 

探り合いながら、牽制しあいながら始まる戦い。

そんな中、ウギンは咆哮をあげます。

次元を揺るがすような咆哮。

そして、それはサルカンの魂をも揺さぶるものだったのでした。

サルカンは無意識に咆哮で応え、彼の筋肉も反応した。彼が咆哮すると、嵐の中の全ての龍の呼び声を聞いた。嵐からその戦いへと向かうべく、龍たちが群れとなって現れた。

サルカンの心臓が跳ねた――これはウギンの強みだ。タルキールの始祖龍は隣へと同種を呼び、そして彼らはその声に応えたのだ。

ボーラスの笑みが消えた。

 

ウギンの反撃。

ボーラスの表情に現われる苦心。

ここが歴史の分岐点。そうサルカンは思います。

そして、彼もこの戦いに加わろうとしたその瞬間。

精霊の力が音を立て、指のように地面から伸びた――

――ちらりと見下ろすと、ヤソヴァが何らかの激しい精霊の魔術を織り上げていた。彼女の鉤爪の魔法文字はボーラスを先導するだけでなく、何か他の、もっと破壊的な理由が――

 

唐突にサルカンに訪れる衝動。

“ウギンを殺せ”

周りの龍たちも同様に、ボーラスではなくウギンへと攻撃し始めます。

呪文から解放されるために人間に戻り、長く落下していくサルカンが目にしたのは、ボーラスがウギンへととどめの一撃を放った姿だったのでした。




精霊龍の復活

雪の地面へと叩きつけられ、ヤソヴァに見下ろされたサルカン。

ヤソヴァは、彼を調べるために連行すると言います。

しかし、癒しの呪文もそこそこに、サルカンは全身の苦痛のまま立ち上がったのでした。

「何処へ行くつもりだ?」 身体を払いながらヤソヴァが言った。

「彼を助ける」 サルカンはそう言って背を向け、裂け目へと向かうべく踏み出した。

(中略)

「そうはさせない」 ヤソヴァは警告するように言った。

「お前を行かせるわけにはいかない」

 

サルカンは自身の腕を龍の頭へと変化させると、その呪文はヤソヴァの胸を直撃します。

剣歯虎をも平服させたサルカンは、ウギンの落ちた裂け目へと急ぎます。

 

倒れた精霊龍から、わずかに感じる息。

サルカンは逡巡と苦悩の末、ウギンの目から持ち出した面晶体を掲げました。

ウギン自身が作り上げた、彼自身の呪文が集結した場所。

それは同時に彼自身を癒し、解かれた面晶体は繭のようにウギンを包んだのです。

「何をしたのだ?」 裂け目の上から叫ぶ声が響いた。ヤソヴァの声だった。

サルカンはヤソヴァへと笑ってみせた。感謝と、単純かつ言葉では言い表せない喜びから出た笑みだった。

「やるべき事を、です」 彼は声を上げた。

「感謝致します、ヤソヴァ・カン」

 

サルカンは悟ります。

ウギンの目へと送り出したボーラスの策略。

それによって故郷へと戻ったこと。

そして、ゼンディカーの面晶体がウギンを救ったこと。

すべては一つの連環の中にあったのだということを。

そして一瞬のうちに、サルカンは時の流れに浚われ。

龍たちの咆哮を残して、彼の存在は古のタルキールから消え去ったのでした。




今回はここまで

ウギン!復ッ!活!!!

すべてはここに繋がっていたのだ…!

というエンディング。

 

さて、無事運命再編が成されまして。

サルカンは、「現代の」タルキールへと戻ることになります。

彼の戻った、歴史改変後の世界はどうなっているのか!

次回もお楽しみに!

 

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*出典*

書かれざるもの

再編の連環

 

Posted by オクハラデン