【ストリクスヘイヴン】第3回 ルーカと暗躍する者たち【ストーリー】
はじめに
前回と前々回で、ストリクスヘイヴンの正義サイド(?)のリリアナと王家の双子の物語をご紹介しました。
今回は悪役(?)編!
アルケヴィオス次元に存在する悪の組織「オリーク」に参入し、ストリクスヘイヴンの物語での悪役プレインズウォーカーとなるのは…イコリアのルーカ!?
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眷者と相棒
アルケヴィオス次元の草原で目覚めたルーカは、次元渡りの感覚に酔いながらも、まずは水と食料を求めて歩いていたのでした。
そして、彼はすぐに気づきます。
この次元では、彼のような風変わりな見た目の者は、「オリーク」という存在に疑われ、目の敵にされるということに。
訪れた村からは追い立てられ、岩棚を歩いていたルーカ。
彼の足は空腹と飢えを前に、ついに歩を止めてしまったのでした。
そんな中、小さく聞こえる物音。
意識が遠くなる彼が崩れた岩をどけると、そこから狐に似た生物が現われたのです。
次にルーカが意識を取り戻した時、その狐は彼へと果実と種子をもたらしていたのでした。
ルーカは自身の眷者の能力を使い、その生物との感覚を繋ぎます。
それは、優しい感覚。
下僕ではなく、相棒にするための感覚。
そして、その獣はルーカが戦いに巻き込まれた時にも、そばで戦ってくれたのでした。
「そうだな。ついて来たいなら、名前が必要になるな。ミラはどうだ?」
ルーカはその心に喜ばしい同意の響きを感じ、そして頷いた。
「よし。じゃあ、お前の名前はミラだ」
オリークの誘い
その後、オリークの足跡を追っていたルーカは、件の魔道士たちに捕らえられます。
そして、相棒のミラとともに洞窟へと引き連れられると、鳥のような仮面を着けた者の前へと連行されたのでした。
「アルケヴィオスへようこそ、イコリアのルーカ殿」
「俺を知ってるのか?」
「多くの物事を知っている。君に教えられる物事を」
仮面の人物はその奇妙な生物から離れ、ルーカへと向かってきた。
「対価として、君にしてもらえる事もあると思うのだが、どうかね」
一方、学院ではカズミナが。
ルーカに関する動向を、フクロウの目を通じて見ていたのでした。
オリークの工作員は、外套の下から取り出したものを、彼へと差し出します。
それは、人間の頭蓋を模した銀の仮面。
しかし、ルーカはこれに対し首を横に振ると、その顔面が変化し始めたのでした。
皮膚の色が暗くなり、耳の先端が伸び、そしてー。
そして、彼はまっすぐにフクロウへと顔を向けたのでした。
反射的に後ずさったカズミナは鳥へと命令を送ると、洞窟から退避させます。
必要な情報は揃った、と。
学院に迫る脅威
そして後日、ストリクスヘイヴンの庭園。
フクロウを杖の元まで戻したカズミナが見たのは、軍人の身の運びで彼女へと歩みを進めるルーカ。
そして、足元に立つ相棒の獣。
カズミナは、「堕ちたる男」としての彼に、嘆きの言葉を口にします。
そして、彼を放っておくことは苦しみしか生まない、とも。
一方のルーカは、その命令口調な物言いに怒鳴り声を上げたのでした。
「俺は誰の手駒でもない。この学校を動かす魔道士どもは、自分たちは他の誰よりも優れていると思い込んでいる――そしてそれに頷いて従うこの世界もうんざりだ。そんなものは間違いだと俺が示してやろう」
「あなたはまだ仲間になれるかもしれないって思っていた。あなたの才能を共通の善のために役立てられるかもしれないって」
カズミナは溜息をついた。
「けれど、過大評価だったみたいね」
カズミナのフクロウが翼を羽ばたかせた瞬間に、嵐の牢獄に閉じ込められるミラ。
そして、間髪を入れずに、ルーカへと放たれる空気の刃。
彼は、力を持つストリクスヘイヴン、そして龍護りたちへの怒りを言葉にしながら、カズミナへと襲い掛かります。
対するカズミナは、「エクスタスはそれを変える一助にはなりえない」と反駁したのでした。
やがて、彼女の魔法の光線により、相棒の元まで吹き飛ばされるルーカ。
「終わりよ。降伏しなさい」
ルーカのうなり声は獰猛な笑い声へと弾けた。
「終わり? 違うな――始まったばかりだ」
カズミナは気づきます。
戦いに気を取られ、フクロウでの追跡を止めていたことに。
そして同時に、学院の外れに、不穏な影が忍び寄っていることに。
ルーカは、「初めから倒せると思っていなかった」相手へと不敵な笑みを浮かべます。
「魔道士狩り」 カズミナが呟いた。「あなた、何をしたの?」
「何をしたかって? 言っただろう」
ルーカは顔を上げ、血を吐き捨てた。そして汚れた歯を見せて笑みを浮かべた。
「始めたばかりだって」
カズミナが目を閉じ、別の次元へと消え去ります。
ほどなくして聞こえる軽快な足音。
隣に立ったエクスタスは、多くの魔道士狩りを操るルーカへと、ねぎらいの言葉をかけたのでした。
これほど多くの魔道士狩りを操れるオリークはいない、と。
「俺はお前が抱える魔道士どもとは違う」
背後で動きがあった。他のオリークたちが、庭園の端に揃っていた。工作員たちは身構えて立ち、エクスタスの命令を待っていた。エクスタスは肩を正し、頷いた。
「攻撃を開始せよ」
今回はここまで
すぐ闇堕ちしちゃうルーカチャン。
魔道士狩りとかいう謎生物すら眷者の力で統率できちゃうルーカさん、器用過ぎない?
そして、不都合が起こった瞬間にすぐ逃げ出すカズミナチャン。
このあたりは、一つ前のカルドハイムの物語で、タイヴァーがケイヤを責めたセリフが「まさに」と感じられる瞬間ですね!
「つまり、貴女がたはそうなのか――気に入らぬ方向に世界が転じたならすぐに消える。面倒事になればすぐに消える。貴女とあのティボルトも、結局は大差ないということだ」
さて、魔道士狩りに襲われた学院の運命やいかに!?
諍いを起こしていたケンリスの双子、そしてリリアナ先生が立ち上がります!
次回もお楽しみに
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