【コラム】ストーリーで活躍した機体たち
はじめに
ネオ神河が、あんなにメカメカしてる次元だと誰が思ったろうか!
こんにちは。執筆日現在、ネオ神河発売日目前。
前評判では、忍者やら神やらの次元だって感じだったじゃなかったです?
なんと蓋を開けてみたら、機体機体の嵐じゃこざいませんか!
しかし。
思い返せばMTGのストーリーにも、意外と巨大メカが関わっているものです。
ファンタジーものに、飛空艇はつきものですもんね。私それファイナルファンタジーで学んだ。
というわけで!
今回は、そんなストーリーで大活躍していた「機体」を厳選してご紹介します!
伝説の機体たちには、それ相応のストーリーがある!
ぜひご覧ください!
ウェザーライト
まずはこちらの伝説的な船をご紹介しなくてはいけないでしょう。
なんと言ってもエキスパンションの名前にもなった伝説の機体です。
その名の通り「ウェザーライト・サーガ」の中核となった船で、それらのストーリーで数々の英雄たちを乗せ、ドミナリアを駆け巡りました。
さて、1990年代の数年間マジックにおいてストーリーを牽引したウェザーライトですが、機体としてカード化されたのは2010年代「ドミナリア」においてです。
もちろん、これはドミナリアのストーリーにこの船が出てきたから、ですね。
「ウェザーライト」の物語から数千年の時を経て。
戦艦ウェザーライト号は、陰謀団と戦わんとしていたジョイラによって海の底からサルベージされます。
そして、各地の英雄の末裔たちと、プレインズウォーカーたちを乗艦させつつ、悪を滅ぼすべく空を駆けることになったのです。
この時のクルーたちは、カーンやテフェリーなどジョイラなじみの英雄たちとともに、かつてストーリーの主人公でもあったジェラード・キャパシェンの末裔や、艦長シッセイの末裔など、あの当時を知っているファンの皆様にとっても激アツなメンバーが乗艦しました。
結果的にウェザーライトは英雄たちを、そしてゲートウォッチたちを陰謀団の元へと送り届け、ギデオン達の物語もまた一歩進むこととなります。
カードの能力も、伝説たちが結集するフレーバーに富んだものになってますね!
伝説のアーティファクト — 機体(Vehicle)
飛行
ウェザーライトがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚見る。あなたはその中から歴史的なカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。(歴史的とは、アーティファクトと伝説と英雄譚(Saga)のことである。)
搭乗3
キランの真意号
ストーリー好きの中で激アツな機体と言えば、やっぱり「キランの真意号」ではないでしょうか。
この船に名を冠している「キラン」とは、チャンドラの父キラン・ナラーのことです。
偉大なる発明一家であったナラー家は、領事府から規制を受ける発明家たちの味方であり続けていました。
彼らは発明の元となる霊気を入手し、技術者たちに流通させていたのです。
そんなわけで発明家の支持を受けつつも、領事府からは目をつけられていたナラー家。
ある日チャンドラたちが逃亡していた村にやってきた遵法長バラルは、家々を焼き払うと、チャンドラの目の前で父キランを殺害してしまいます。
これがチャンドラのPWの灯の覚醒に繋がるわけですが…これはまたそのストーリーを読んでいただくとして。
キランの真意号は、そんなカラデシュを舞台にした「霊気紛争」のストーリーにて登場する機体です。
次元橋を悪用せんとするテゼレットへ攻撃を仕掛けるべく、修復されたこの飛行船は当時「テゼレットの破滅号」と名付けられていました。
しかし、船の修復を担当していたラシュミは、とある船殻の掘り込みに気づきます。
「K.N」。キラン・ナラーのサインに。
そして、同じ発明家であるラシュミはその精神を感じ取ったのでした。
飛行への愛。創造への情熱。そして、その創造の自由を守るための情熱。
キランの妻にしてチャンドラの母、ピア・ナラーに背中を押され、皆を鼓舞するために舞台に立ったラシュミは宣言します。
まずは、この船に新しい名前が必要だと。
テゼレットの破滅は、自分たちの望みではある。
しかし自分たちが将来やることは、打ち倒すことでも破滅させることでもなく、守ることだと。
発明家は世界から奪うのではなく、世界に創造し捧げるのだと。
「キランさん程に発明の精神を体現していた者はいません。(中略)あの怪物を打ち倒したなら、勝利したなら、キランさんの船が希望のために飛び立つこと。それが私の何よりも大きな望みです。船はあの方の魂を運ぶでしょう、発明の魂を世界の隅々にまで。そのために私はこの飛空船、キランの真意号を完成させました」
ラシュミは霊気瓶を頭上高くに掲げた。
「私達が、私達であることを忘れないために」
(中略)
歓声が爆発した。ラシュミの両目は涙に滲んでいた。ピアが彼女の肩を抱きしめた。
「ありがとう。本当にありがとう」
※霊気紛争「革命の始まり」より抜粋
名付けられたその機体は”Heart of Kiran”。
発明家の魂を背負ったその機体は、テゼレットの陰謀を砕くべく、娘チャンドラを乗せ霊気塔へと進撃したのでした。
領事の旗艦、スカイソブリン
さてカラデシュにおいて、キランの真意号が英雄側のマシンだとすると、敵側のマシンがこれです。
マナコストから見てもらって分かる通り…。
デカイ!
現地の人をして「怪物」と言わしめる巨体。
さすがカラデシュを牛耳る領事府のマシンですね。派手です。
キランの真意号が霊気塔へと迫る中、その空路を阻んでいたのがスカイソブリンでした。
そして、その空路奪還作戦を担当していたのがジェイスと空賊カーリ・ゼヴだったのです。
…え?カーリって誰やねんって?
ラガバンの主人だよォ!!
こう説明した方が分かりやすいってのも悲しい話ですね。相棒の猿に環境を席巻されたカーリの身にもなってほしい。
さて、空路を遮る領事府の船たちを蹴散らすため、ジェイスの幻術などを使いながら攻勢をかける空賊たち。
しかし周りの船を撃墜せど、肝心のスカイソブリンは動きを見せません。
巨大な船の侵攻に、あわや空の戦いに敗北を喫しようかという時。
カーリはジェイスへと、船倉の荷物を投げ出して急上昇しろと命じます。
空賊として奪った荷物たちが空へと散る中。
その下にいたのは、船よりも巨大なる空鯨。
軌道を変えた空鯨の目の前にはスカイソブリンがあり。
その巨大船は、さらなる巨大生物によって墜落させられたのでした。
「私の王子さま、一緒に見ましょ」
彼女はそう言い、ラガバンが網から脱出するのを助け、肩に乗せた。そして一気に疲労を感じ、両腕を手すりに乗せるとその金属の怪物が死にゆく喘ぎを見つめていた。
これにより、上述の通りテゼレットへの道が開いたわけですね。
ちなみに、肝っ玉の座ったカーリ・ゼヴですが、御年15歳。
ラガバンの呼称は上述の通り「私の王子様」。
パルヘリオンⅡ
「巨大機体」ということで、神河のフルスポ時点でも注目されたコレ!
灯争大戦に出てきた、伝説の機体ですね。
コチラはボロス軍の天使たちが拠点としている空中要塞がカード化された姿です。
一度墜落した事があり、それの残骸から再構築された歴史があるため、「Ⅱ」の名を冠しています。
カードの能力も、天使たちを生み出す基地としての役割を能力に落とし込んでますね!
伝説のアーティファクト — 機体(Vehicle)
飛行、先制攻撃、警戒
パルヘリオンⅡが攻撃するたび、飛行と警戒を持つ白の4/4の天使(Angel)クリーチャー・トークンを2体攻撃している状態で生成する。
搭乗4
灯争大戦のストーリーでは、ボロス軍のギルドマスターオレリアの指示を受けながら、ボロスとプレインズウォーカーたちの拠点として活躍しました。
そして、この巨大空中要塞はなんとビームも撃てる…!
その名も「mystic cannon」。
これは、”陽光の輝き”というカードにてイラスト化されてもいます。
「原初の武器とは光に他なりません。自分が何者であるかを見せつければ、ひとりでに燃え始めるのです。」
――オレリア
上述の絵の中では、永遠衆を丸焼きにしている感じですが。
ストーリー中ではヴィトゥ=ガジーを援護するべく永遠神にこの砲撃を放ち、さすがに神には利かなかったという描写があります。
とはいえ、ロマン溢れるモン積んでますねぇ…。
The God-Eternals advanced. The Parhelion II fired its cannon, but to little effect, and was forced into retreat.
ー永遠神は歩みを進めた。パルヘリオンⅡは砲撃を行ったが、その効果は薄く、撤退を余儀なくされた。
※War of Spark:Ravnica Chapter25より。(和訳は筆者訳)
今回はここまで
こうやって書いてみると、意外と機体ってストーリーに出てきているものですね。
マニアックなところだと、カルドハイムの領界の船なんかも、ケイヤがお世話になっていたりします。
やはりファンタジーに飛空艇あり!
皆様もキランの真意号を使う際には、是非発明家の魂を胸に戦いましょう。
では次回もお楽しみに!
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