【エルドレインの王権】第6回 ガラクの呪い
はじめに
前回で、ついにエルドレインの物語の核、事件の真相とその犯人がわかったのでした。
エルドレイン界の悪党オーコは、崇王ケンリスを大鹿へと変身させ、それをエルフに狩らせることで、僻境vs王国の戦争を起こすつもりだったと。
オーコが「王冠泥棒」と呼ばれている理由も、このあたりなのでしょう。
今回は、オーコに捕らわれた双子の場面から、ドゾー( っ・ω・)っ
記事を読むにあたって
※この記事は、公式の物語概要やキャラ紹介の情報をかき集めて作ったものです。
もし間違いや追加情報があった場合は、ぜひ出典を添えてコメント欄に記載をお願いします!!
楽しく紹介することを目指してるので、小さな祖語は許して…!(小声)
ウィルの説得
オーコと大鹿はそろって森の中へ消えてしまいました。
茨の檻に捕らわれたのはウィルとローアンとカドー。
そして、狩人のそばにシーリス。
ウィルは父のためならどんな危険をも犯す覚悟で、狩人に話しかけます。
「僕を覚えていますか? 締めつけ尾根で、少しの間一緒に歩きました。話もしました。僕の好きな歌を少しうたったりもしました」
やっと戻った、この狩人と出会った締め付け尾根での記憶。
ウィルはその時に歌った鼻歌を聞かせました。
狩人は、静かに、低く言葉を発します。
「覚えている。ウィル・ケンリス」
「友人のシーリスを解放してもいいですか? あの蔓はオーコの術であり、あなたのではありません。手首の蔓を解いても、この茨の檻から出ることにはなりません」
ウィルには確信がありました。
この狩人はオーコの命令を実行しているだけであり、あの時発した「二人を傷つけるな」というそれがまだ続いていると。
狩人が黙ってうなずいたのを見届けて、ウィルはシーリスを解放しました。
「あの人、呪われているの。血も肉体も、心も何かの腐敗に汚されている。その人の右肩、首のすぐ下に石かクリスタルの破片が埋まっているわ。」
シーリスはウィルに抱きつきながら訴えました。
ウィルが狩人のそれを見ると、確かにそこから邪悪な魔法を感じます。
自分の名前も思い出せない、ただオーコの命令をきくだけの戦士となってしまった彼の呪いが解ければ、不要な戦いを避けてオーコを追えると、ウィルは思いました。
「その破片を取り出させてくれませんか。シーリスならできます。あなたの力になりたい。」
「父を取り戻したいんです。このままでは、狩られて殺されてしまいます。」
やがてローアンがシーリスの隣にやって来て言いました。
「ウィルの言う通りよ。私たちの両親は、王国とその美徳のために人生を捧げてきた。オーコがあなたにしたことは間違っている。手助けをさせて」
双子の説得に、狩人はしばらくの沈黙の後、膝をついたのでした。
狩人ガラク
シーリスは治療箱からメスと鉗子を取り出し、確かな手つきで一つ切開を入れ、破片を掴んで引き抜きました。
長く息を吐き、シーリスは手の上のくすんだ破片を見つめます。
ですがそれもつかの間。
狩人の腕の血管が大きく脈打ち、黒い触手が皮膚の下にうねって広がっていきました。
男は暴れまわり、振り回した腕がシーリスに直撃。
彼女は悲鳴とともに地面に叩きつけられました。
狩人は目を見開き、くぐもった声で言いました。
「ガラク。親父は俺をガラクと呼んだ。かつて俺は怪物を狩っていた。今や、俺が怪物だ」
「あのプレインズウォーカーは俺を忠犬と呼んだ。だが手綱は切られた。あれを狩り、殺す」
ガラクと名乗ったその男は、咆哮とともに茨の檻を引きちぎると、憤怒に燃えたまま駆けて行ったのでした。
ローアンとウィルは、シーリスに駆け寄りました。
足を骨折したシーリスは、苦痛のままに言います。
「私、完全に間違っていた。あの石は呪いを抑えていたのよ」
とはいえあの狩人は自分の名を思い出し、つまりオーコの支配からは解放されたのでしょう。
ウィルはカドーを説得すると、シーリスとともにアーデンベイルに戻り、リンデン女王に伝えるよう願い出ました。
双子は石の破片を受け取ったのち、門へと帰る二人を見送ると、ガラクを追ったのでした。
今回はここまで
今回は、ガラクをめぐるエルドレインのストーリーについて。
一応、知らない方のために解説をしておきますと…。
ガラクにこの呪いをもたらしたのは、オーコではなくリリアナですね。
※オーコは、彼を得意の催眠術で操っていただけ。
“鎖のヴェール”を探していたリリアナに襲い掛かったガラクは、返り討ちにあうとともに、この呪いを引き受けてしまいました。
その後、ジェイスにより面晶体を埋め込まれ、呪いを押さえていましたが、今回シーリスがそれを除去してしまった…というわけです。
さて、ついに呪いによってその生命を奪われようとしているガラク。
次回はその行く末も含めたお話!
お楽しみに!
*出典*
『エルドレインの王権』物語ダイジェスト:第6回 王冠泥棒、オーコ
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません