【ストリクスヘイヴン】第1回 魔法学院のリリアナ教授【ストーリー】

2023年3月11日

はじめに

「諸君!今回から、ストリクスヘイヴンのストーリー授業を始めます!」

というわけで、ストリクスヘイヴン編ですぞ!

灯争大戦以降の世界において、割と近年のプレインズウォーカーたちが結集したこの物語。

昔のキャラクターも少なく、世界観も完結しているため、ストーリーに入るにはオススメかも!?

まずは、発表と同時に「なぜここにその姿で!?」とひどく話題になった、リリアナ教授の物語から。

ストリクスヘイヴンの世界観については、以下にまとめておりますので、こちらもご参考に~!

ストリクスヘイヴンを100倍楽しむ!世界観とカードの関連性!【ストーリー】

 

↓ストーリーのまとめはこちら↓

【ストリクスヘイヴン】背景ストーリー紹介まとめ【ストーリー】




目次

オリークの影

ストリクスヘイヴン魔法学院。大図書棟。

多元宇宙のあらゆる知識の収集された場所。

リリアナことオニキス教授が歩む靴音だけが、大きな空間に響き渡っていたのでした。

 

彼女が一介の生徒であったことからの再訪。

そして、その身分を偽りながらも、その事実が誰にも露呈していない環境。

リリアナは、大図書棟の本の山を歩いているうちに、一つの人影を見つけます。

教授として毅然と話しかけたとたんに、彼女へと放たれる呪文。

そして、現われた人影は金属で覆われた仮面を身に着けていたのでした。

彼女はすぐに思い当たります。

「オリーク」

禁忌の魔術と力を追い求める、魔道士の秘密結社。

「オニキス教授?」

近い区画の一つから、聞き覚えのあるかすかな声が呼びかけた。リリアナは呪文を構えた手を掲げ、音の方角へと旋回した。その先でシャイル・タロンルーク学部長が顔をしかめていた。

「どうかしましたかな?」

振り返ると、侵入者の姿は消えていた。ただ床の書物の山と巻物だけが、その人物がそこにいたと示していた。

姿と喋り方のイメージが完全一致している鳥学部長

 

リリアナは、姿勢を正して魔法を消し去りました。

そして、今期のメイジタワーについて語るシャイルの声に耳を傾けていたのです。

彼女は本の山へと肩越しに振り返った。

「メイジタワーよりもずっと大きな問題があるというのに」

「いかにも、いかにも!」

学部長は小さく口ずさんだ。その先はほとんど聞き取れなかった。




創始ドラゴン

リリアナがその日訪れたのは、ドラゴンの巣。

5大学の創始者の1体、ベレドロス・ウィザーブルームのもと。

巨大なドラゴンの存在に、わけもなく緊張しつつ、来た目的を問う龍に答えたのでした。

「霊気的再構成について、幾つか研究をしておられますよね」

リリアナは尖った一つの金属片をポケットから取り出した。それは彼女が持つギデオンのただひとつの形見、スーラの刃の先端だった。

「そういった手法を人間相手に用いる際には、何が必要になるのでしょうか?」

 

ドラゴンは、深淵のような瞳で彼女を見返しつつ、これをはねのけます。

蘇生術と屍術は全く異なるものだ、と。

自身の決意を口にし食い下がるリリアナでしたが、ドラゴンは泰然としたまま受け付けません。

リリアナの爪が掌に食い込んだ。このドラゴンにはもっと明かさなければならない。これが最後の希望なのだ。ギデオンの最後の希望。

「どうか。私の身代わりになって死んだあの人を。その命を取り戻すための力をお貸しください」

ベレドロスは片目をわずかに開け、しばし彼女を見据えた。巣を取り巻く黒い木々を風が揺らし、そして吹き抜けた。やがて、ドラゴンは再び目を閉じた。

「私にはできぬ」

 

すぐに気づく痛み。

スーラの破片を強く握りすぎ、手から流れ出す血。

リリアナは失意のままに、踵を返したのでした。

眠りにつこうとするドラゴンの、最後の一言を耳にしながら。

「時に、その痛みは耐えがたかろう。だが結局のところ、我々が命を取り扱う態度に、死者への敬意もまた映し出されるのだ」




託すべきもの

その後も、リリアナはアルカイックの噂を頼りに遺跡へと向かうなどしていたのでした。

学院を何日も留守にし、授業をせず。

そして学院に戻った後も、彼女はギデオンを蘇らせるための調査に、心血を注いでいたのです。

リリアナは調べていた秘本を置き、目をこすった。また無益な調査で一日を無駄にしてしまった。考えられる全てを行い、そのどれも役に立たなかった。ギデオンを呼び戻せるような本も巻物も呪文も、ストリクスヘイヴンには存在しなかった。

(中略)

ここにやって来たのは、ギデオンを蘇生させる手段を見つけるためだった。それ以上でもそれ以下でもない。

 

しかしその過程で、リリアナはオリークの野望に触れてしまったのでした。

「運命」。それは彼女が忌み嫌う言葉。

しかし同時に、ギデオンはそういった巡り合わせを強く信じていたのでした。

彼からの教訓を学ぶ機会なのかもしれない、とリリアナは思います。

窓の外に見えたのは、とある学生の姿。

プリズマリの学生服。長くたなびく金髪。

リリアナは席へと座り込んだ。教授としての役割を、もう少し真面目にこなすべき時かもしれない。




今回はここまで

実装当初「な、なぜリリアナが魔法学院に…!?」

答え「ギデオンを復活させるための知識を求めて」

ワイ「Oh…」

灯争大戦後、ギデオンロスは各所にその影響を及ぼしていますが、こういうことに最も影響を受けなさそうなリリアナこそが、最も彼のロスの影響を受けていた説!!

そして物語の終盤では、彼女はギデオンロスを引きずりながらも、次元に差し迫る脅威へ立ち向かうため、後進を指導することに目を向け始めます。

まさに「教授としての役割」ですね。

目をつけられた、金髪美少女とは…!?(もうバレてる)

 

次は、生徒としてこの学院へ入学した、エルドレインの双子の物語…。

お楽しみに!

 

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*出典*

メインストーリー第1話:新学期、到来

メインストーリー第2話:それぞれの教訓