【エルドレインの王権】こぼれ話~双子のその後・アヤーラの婚姻
双子のその後
エルドレインの王権のストーリー上では、プレインズウォーカーの灯が覚醒し、どこか他の次元へとプレインズウォークしてしまった主人公ウィルとローアン。
それに伴い、二人のサポートをケンリスに約束するガラク、という展開でした。
唐突な灯の覚醒により、きっと自分自身がどうなってしまったのかもわかるまい、というガラクの不安な一言も出ており、なんだか先行きも不安な感じ。
さて、そんなプレインズウォーカーとなった双子のその後とは?
これは、実は現実世界の時系列的には、エルドレインの王権よりも前にほのめかされています。
それが、2018年6月発売の「バトルボンド」。
このセットは、通称「リミテッドプレイ用製品」と呼ばれるもので、スタンダードなどでは使用できないもののため、特に初心者の方にはなじみのないものかもしれません。
※俗に言う「統率者戦」で使用されるカードが収録されています。
バトルボンドは、「ケイレム」という次元の闘技場(武勇の場)が舞台となったセットです。
スポーツとしての戦闘がエンターテイメント化されており、闘技場にて戦う者たち、そしてそれをとりまく群衆の歓声、といった娯楽が成り立っています。
収録された土地だけで、その雰囲気がすごく伝わりますね~。
そして、そこに登場するプレインズウォーカーこそ、何を隠そうこの…
「ローアン&ウィル・ケンリス」
寓話の世界観だったエルドレインの時と違い、より「競技シーン」っぽい服装の二人ですね。
ゲーム上では、本来は一人しか指定できない「統率者」の例外として、ローアンとウィルは二人で「共闘」しながら戦うカードとしてデザインされています。
公式から、エルドレインからどれくらい経った後の話かは明示されていませんが、専用ページには以下の説明書きが書かれています。
謎めいた双子のプレインズウォーカー「ローアンとウィル」がどこの出身で、何のために「武勇の場」へ挑むのか、誰も知りません。しかし彼らと対峙した者はすぐに理解することでしょう。お互いの力を高め合う彼らの能力は、決して侮れるものではないと。
いやぁ、安心しますよね…。
なんだかんだ上手くやってるじゃないですかああぁぁァァァ!!(歓喜)
そして、なによりもファン心をくすぐるのが、このイラスト。
…の元となったカード。
…のフレーバーテキスト。
「これ、うまく行くと思ってる?」とウィル。
「まさか。」とローアン。
「でも、もしも成功すれば、すごいことになるわよ。」
うわああぁぁぁぁぁぁぁぁ!
めっちゃ楽しそううううぅぅぅぅぅぅ!!
そして仲良いいいぃぃぃぃぃぃぃ!!!(歓喜爆破)
と、いうわけで、ローアンとウィルは、ひとまずこの「ケイレム」という次元で、覚醒した自分の力試しをしながら平和に暮らしているのでした。
なんだか先行き不安なエルドレインの物語から考えると、すごく安心する展開ですよね。
そして、ここに至るまでにはきっとガラクのフォローもあったのだろう、と思うと妄想が広がります…!
プレインズウォーカーとしてより一層の力をつけたローアンとウィルが、再び私たちの目の前に現れる日が本当に楽しみですね!!
アヤーラ女王の婚姻
本編の紹介ではあまり触れられませんでしたが、ロークスワインのアヤーラ女王は、非常に美しいエルフとされています。
そして、彼女の統治するロークスワインの城は、その美徳の象徴である秘宝「永遠の大釜」を失ったことにより、宙に浮いているのでした。
アヤーラは、その大釜をずっと探している、という設定ですね。
さて、そんな背景事情により、アヤーラ女王に魅了され、彼女と結婚したものは、もれなくこの大釜を探す旅に出発しなければいけません。
そして、これまたもれなく、彼らは生きて戻ることがないのでした。
「恋に落ちた騎士」というカードは、その背景を表した一枚。
ソーサリー出来事名:ご機嫌取り
フレーバーテキスト:「僕の使命?もちろん、アヤーラと結婚することさ。命を懸けてもね。」
公式の説明はこんな感じ。
アヤーラはロークスワインの勇者が(究極的には死へと至る)探索へと出発する前夜に結婚します。伝統的に、一人の勇者が探索に出発してから一年と一日後、アヤーラはその勇者の死を宣言して葬送の宴を開きます。通常それは翌日まで続き、夜明けには女王と次の勇者との婚姻の宴へと移行します。
まぁ…要するにとっかえひっかえってことですね。
この事情のせいで、アヤーラは「寡婦の女王」なんて呼ばれていたりします。
そして毎年執り行われる「華やかな葬送」。
フレーバーテキスト:「前の者を嘆きながらも、我々は喜んで次の者に目を向ける。次の求婚者こそ、大釜を持ち帰ってくれることを期待して。」――ロークスワインの元首、アヤーラ
その謎めいた姿から、エローウェンと双子はこんなやり取りもしています。
「噂を聞いたところによれば、女王はアルジェナス・ケンリスがアーデンベイルの若き騎士だった頃に結婚したがっていたとか」
「え!?」
ローアンとウィルは同時に声を上げました。
「女王は拒否されるのが嫌いだ。リンデンが老いて死ぬのを待つのに飽きたのかもしれないな、それでついにケンリスを奪ったか」
結果的に、ケンリスは僻境の魔女にかどわかされていたため、これは事実ではないわけですが、こんなうわさも立ってしまうほどなのですね…。
さて、アヤーラ女王が(文字通り)必死で探している「永遠の大釜」ですが、本編ではウィルによって、僻境にて図らずも発見にいたります。
認めた者に不死をもたらし、死者を蘇らせる力を持つ大釜により、ガラクは命を救われたのでした。
その場面でのウィルとローアンのやり取りに、こんなものがあります。
ローアンは剣を拾い上げ、柄を向けてウィルに手渡しました。
「これでウィルはロークスワインの騎士になれるの?」
二人の目が合いました。(中略)。どこか自暴自棄の冗談がローアンの心に浮かびました。
「つまり、ウィルはアヤーラ女王と結婚しなきゃいけないってこと?」
「ローアン!」
二人は大声をあげて笑いだしました。何が可笑しいのかはわかりませんでしたが、笑うことは楽しいものでした。
ガラクを救おうとして死にかけたウィルを見て、安堵と入り混じって笑いがこみ上げる、という名シーンです。
まぁ…大釜を発見してしまうと、アヤーラとの婚姻は必至…?
バレなくてよかったねウィル…
…と言いたいところですが。
ストーリー終盤にて、僻境で双子、そしてガラクと邂逅しているアヤーラ女王。
彼女は、当然ガラクを見て「何か」を感じ取ります。
そのやり取りが以下。
アヤーラは(中略)ふと立ち止まると、ガラクを見つめました。
「お会いしたことはありました? 貴方の内なるエネルギーは失われた大釜のそれを感じさせます」
ガラクに視線を向けられ、ウィルは激しくかぶりを振りました。
アヤーラ女王が真実を知ったなら、自分はロークスワインへ連れて行かれるのでは?
狩人は詮索するような女王の目を見つめました。
「会ったことはない」
アヤーラ女王の唇が、気まぐれな興味に笑いました。
「良いでしょう、勇敢な狩人さん。いつでもロークスワイン城へいらっしゃい」
ウィルの内心「あっぶねー…」
そんなこんなで。
以上がアヤーラ女王と永遠の大釜をめぐる、恋の物語(?)でした。
いつか、アヤーラ女王に大釜を届ける「騎士」は現れるのでしょうか…?
今回はここまで!
さて、今回も本編ストーリーとは別のこぼれ話をご紹介しました。
次回は、エルドレインのフレーバーテキストに注目した記事を書こうかな~なんて妄想中です。
お楽しみに!
*出典*
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