【Φ完全なる統一】第1回 新ファイレクシアへの突入【ストーリー】

2023年1月28日

はじめに

ようこそ、新ファイレクシアの世界へ…!

前回、兄弟戦争のストーリーにて結集し、新ファイレクシアへの次元渡りを行ったプレインズウォーカーたち。

そして、その後公式からアナウンスされた、10人中5人のPWの完成化予告…!

これは、俄然ストーリーの盛り上がりどころです!

果たして誰が完成化するのか!?そしてその顛末は!?

MTGストーリー、新ファイレクシア編・序!

「完全なる統一」のストーリー紹介、始まります!




目次

敵地への突入

漆月魁渡が新ファイレクシアについて知っていた情報はあまりに乏しく、次元渡りの後すぐにその"予想外"に遭遇するとは推測出来なかったのでした。

そう、次元突入と同時に、英雄たちの意識を失わせるほどの障壁に当たろうとは。

新ファイレクシアへ到着すると、すぐに魁渡を襲う心地よい感覚。

辿り着いたのは、汚れない砂の舞う、楽園のような場所。

自分はただ、愉悦のままに砂に身を任せればいい…。

その思考は、目の下に撃ち込まれた拳によって霧散したのです。

「さあ」

放浪者が少しの満足とともに言い、魁渡の肩から手を放すともう片方の手から衝撃を振り払った。その拳は赤くなっていたが、傷はなかった。

「いつ加わって頂けるのでしょうか、そう思っていましたよ」

 

目を醒ました魁渡は、武器や狸のドローンを失っていることに気づいたのでした。

眼前で蠟燭のようにちらつく放浪者と、遠くでファイレクシアの怪物との戦闘を終えたナヒリ。

彼女たちは説明します。

自分たちは次元への突入の際に障壁にぶつかってはぐれ、三人はここに激突し、他は辿り着いたかもわからないこと。

そしてそれは、放浪者をここに繋ぎとめることをも阻害していること。

そんな中ナヒリは、遭遇した”地元民”との戦いを繰り広げていたのだと。

「傷は受けませんでしたか?」

「ほんのかすり傷よ。何でもないわ」

彼女は剣を持たない手で首筋に触れた。その指が血で湿った――重傷であればもっと濃く染まっていただろう。

「私の血はまだ赤い。油じゃないわよ。大丈夫」

 

皆と合流すべく、砂の中を進み始めた三人。

道中、鉄柱に吊るされたエルフの石像に遭遇します。

身に着けたゼンディカーの面晶体を目にしつつ、あれは同類だと話すナヒリ。

彼女はナイフの雨を放つと、それはケーブルを切断し、目覚めた彫像は慌てて辺りを見渡したのでした。

放浪者は、その姿がちらつきながらも、障壁への突入や、仲間がはぐれた旨を伝えます。

ナヒリは彼女たちを見た。

「誰かを見つけるたびにこれをやらないといけないの? それだけで年とりそう」

彼女の冗談に元気づけられたのか、彫像は声をあげて笑った。

「私たちは敵地で迷子になったかもしれないが、変わらないものもあるということだ。英雄たちも初対面では衝突する」

その皮膚から石の色が抜け、明るい日焼けの色に変わった。彼は放浪者へと礼儀正しいお辞儀をした。

「私はカルドハイムの王子、タイヴァー・ケルだ。教えて頂き感謝する」

タイヴァーは自身の肉体を変容させる能力がある




侵食されゆく英雄

四人の英雄は進むうちに、ミラディン人たちのテントを発見します。

安堵とともに放浪者へと振り返った魁渡。

しかし、彼女はすでにこの次元から姿を消してしまっていたのでした。

三人の英雄たちを出迎えたのは、メリーラと名乗る女性。

 

彼女は三人を試すように地面を崩落させると、その下の層へと落下したのです。

ナヒリの石術で軟着陸する英雄たち。

「この程度の落下に対応できなければこの先、生き残れないだろう。」

そう話したメリーラは彼らに説明しました。

ここがミレックスという地であること。

はぐれた仲間たちは、ここから更に下層の溶鉱炉階層に集まっているだろうことを。

「皆さんが来て下さるとコスが言った時、この大空洞を確保しました。溶鉱炉階層まで行けます。誰も来なかったなら、すぐに放棄していたでしょう」

「じゃあ、下りましょう」

ナヒリが言った。

(中略)

メリーラは少しナヒリへと後ずさりし、相手の首筋に貼られたガーゼを一瞥したが、何も尋ねなかった――今のところは。

 

事実、ナヒリは自分の身体に異常を感じていたのでした。

取るに足らない、首の些細な傷。

それが、あり得ないほど自身の意識へと侵入していることに。

そして、その傷の皮膚下から何かが突き出ようとしていることに。

ガーゼを剥がした”それ”に触れた指が、ぎらつく油で濡れていることに。

彼女は感染していた。

彼女はもう彼女ではなかった。

仲間たちに話さなければならない――だが何と言えばいい? そして知らせたところで何も良いことはない。

(中略)

可能な限り隠し通すのが一番いい。油に屈し、もっと簡単に皆が殺せる何かと化してしまわないうちは。

ガーゼを押しつけて傷を再び隠し、彼女は進んだ。




放浪者の帰還

放浪者が再び次元に帰ってきたとき。

ミラディン人の小集落は取り壊され消え去っていたのでした。

剣を構える彼女に襲い掛かるものはなく。

神河の同胞へと呼びかける声にも返答はなく。

地面の一部が内側に落下し、そこに仲間の気配はなかったのです。

放浪者は悟りました。

彼らは去ってしまったのだと。

久遠の闇から戻ってはきたが、遅すぎた。仲間たちを見失ってしまった。

「警告できましたのに」

彼女は苦しくうめいた。

「皆、何に飛びこんでいったかもわからずに。そんな簡単にやり遂げられると思うなんて、私たちは単純すぎたのです」

彼女は背筋を正した。この次元での滞在は短いものになるだろう。皆に再会したいと思うなら、恐らくできるだろう。

だがそれまでは出発すべき時を待ち、皆の安全を願うことしかできなかった。




今回はここまで

えっ…完成化ってそんな簡単に起こるの…!?

手術が必要なんじゃなかったでしたっけ?

アレ?この前までPWはファイレクシアの油に耐性があったんじゃなかったでしたっけ…?

…第一話から、あまりにも強化されたファイレクシアの脅威を存分に思い知らされる物語となりました。

新Φへ辿り着いたPWのうち、完成化する一人として確定してしまったナヒリ。

彼女は自分を見失うまで、この事実を隠すことを決めますが…果たしてその判断が吉と出るか凶と出るか…!?

次回もお楽しみに!

 

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*出典*

メインストーリー第1話:制御不能の降下