【イニストラード:真紅の契り】第1回 結婚式への招待状【ストーリー】
はじめに
今回はとってもお久しぶりな感じのする、「続きもの」の物語!
前回の”真夜中の狩り”のエンディングから、今回の”真紅の契り”へとストーリーが続いています!
もし今北産業(死語?)の方がいらっしゃったとき用に前回の振り返りをすると…。
・夜が長くなりゆくイニストラードにて、昼夜の均衡を戻すための収穫祭が行われる
・そのために必要な”月銀の鍵”を、PWたちが探し獲得する
・しかし儀式の最後にオリヴィアの乱入に会い、収穫祭は中断、月銀の鍵が奪われる
となっております。
さて、今回の舞台は”真夜中の狩り”でも仄めかされていた、オリヴィアの結婚式。
彼女は誰と結婚するのか!?そしてその目的は何なのか!?
永遠の夜が訪れたイニストラードを、英雄たちは救えるのか!?
というわけで、今回から”真紅の契り”のストーリー紹介!やっていきましょう!!
↓ストーリーのまとめはこちら↓
夜から救うために
終わらない夜の訪れたイニストラード。
闇の生物が人間を襲い、エーデリンやチャンドラを始めとした英雄たちは、その人々を守る。
彼女らは怪物たちを一掃する力を持ちながらも、それが束の間の安寧でしかないことを悟っていたのでした。
もたらされる破壊と、できうる限りの再生は釣り合っていないと。
アーリンは、皆へと提案します。
この永遠の夜の影響は、人間だけに及ぶものではない。
それらを食料とする吸血鬼も、このままでは滅ぶしかない。
そして、そのことをすでに悟っている吸血鬼に、接触するべきであると。
チャンドラは不安そうな笑い声を発した。
「ねえ、冗談でしょ」
「チャンドラさんの言う通りです」とエーデリン。
「ソリン・マルコフのことを仰っているのであれば、先日の彼は全く協力的ではありませんでした。それが何故、今変わるというのですか?」
(中略)
「月銀の鍵を奪ったのはオリヴィア・ヴォルダーレンです。あの女性の計画について何か知っている者がいるとしたら、彼でしょう」
噂の通りなら、ソリンはオリヴィアを憎んでいるとケイヤも納得し。
彼を長く知るテフェリーも、他に方法がないと賛同し。
大天使シガルダと戦っていたことに懸念を覚えるエーデリンも、彼に残るアヴァシンの心を信じこれに同意したのでした。
不笑のソリン
“イニストラードは耐える”
この次元で言われている言葉の無意味さを、ソリンは噛み締めていたのでした。
それは、数世紀以上前から。
人間が一人生まれるのに九か月。
それらを食料とする吸血鬼以外の原因でも、人間たちは簡単に死に得る。
どう考えても破綻する。イニストラードは耐えられない。
「永遠に近い時間がそれを解決する」と、祖父エドガーは自分の話を一蹴した。
そして人々を創造した守護者アヴァシンも、苦渋のすえ破棄をせざるを得なかった。
彼は疲れていた。他者の問題に、他の次元を守ることに、この終わりのない人生の間に織り上げてきた広大で複雑な網に疲れていた。
イニストラードは――少なくともイニストラードについては理解していた。この地を回復できると思った。
彼は祖父と話をするべく、マルコフ荘園の階段を下ります。
そこに並ぶ棺に眠るのは、長老たち。
周囲の世界に飽き、世界が変わるまで無責任に眠り続ける吸血鬼。
ただの不死者であれば、監視者としての役割を持たなければ、ソリンもそうしていただろうと思ったのでした。
ソリンは彼らに憤っていた。自分は隠れはせず、この墓所の冷たい静寂の中に身を置きはしない。彼は棺の上のそれぞれの名前を睨みつけ、何故出てこられないのかと内心問いただした。この全てを招いたのはお前たちの退廃からだというのに、まだここで眠っている――あるいは夢すら見ている――自分がお前たちの後始末をしている間に。
彼は疲れきっていた。
そして、その最深部に辿り着いた時。
彼は”何もない”ことに気づいたのでした。
彫像も、机も、椅子も、本棚も。
何より、祖父の棺そのものがないことに。
怒りに包まれるも、燃えるものがなく笑うことしかできないソリン。
そんな彼の元に届いたのは、一枚の封筒。
『我が愛しき、最も大切なソリン・マルコフへ 一生忘れないこの日のために』
その筆跡は知っていた。
封筒を握り潰さずにいるためには、数世紀分の忍耐を必要とした。彼はそれを開いた。
中に書かれていた言葉は彼の機嫌を全く直しはしなかった。何ということだ。
敵は今や一つ
そこへ、ソリンは他の侵入者の気配を感じとります。
盗人らしき女、手を宙に挙げた紅蓮術師、それを諭すアーリン、相変わらず陽気な様子のテフェリー、そして聖戦士。
荘園へ侵入した理由を問うソリンに、アーリンは”その理由はわかっているはずだ”と答えたのでした。
そして、手に持つ手紙は何だ、とも。
彼はその手紙を卓に投げた。あの盗人がひったくり、紅蓮術師がその肩越しに覗き込んだ。まるで子供のように、後者は驚きを隠さなかった。
(中略)
「結婚式の招待状だ。オリヴィア・ヴォルダーレンの結婚式への」
彼は毒を込めてその名を発した。
ソリンは、彼女が祖父を奪ったことを告げます。
そして、その結婚式によって、オリヴィアがイニストラードを支配するであろうことも。
アーリンはチャンドラから手紙を奪い、ソリンが言っていることが真実であることを悟りー
そして驚くべき決意を宿し、彼女はソリンを見つめた。
「結婚式をぶち壊しに行きましょうか」
今回はここまで
前回”真夜中の狩り”でのソリンは、不遜で沸点低めでイラチな印象でしたが。
一転して、今回は彼の苦悩が見えるストーリーですね。
私のTwitterでも呟きましたが、彼は「笑わない」のではなく、「笑う元気もない」状態なのだなと。
吸血鬼が増え続ければいずれ人間が滅び、それらを食料とする吸血鬼も滅び、やがて故郷たる次元が終焉を迎える
そんな矛盾に気づき祖父エドガーに上告するも一蹴され、人間を守るアヴァシンを創造するも水泡に帰した
今回のソリンは"笑わない"のではなく、"笑う元気もない"というのが正しい解釈かな pic.twitter.com/ybeyatBw0M— オクハラデン@MTGストーリーブログ (@okhrden_mtg) November 20, 2021
自らが人を襲う吸血鬼となりつつも、次元を守るために尽力してきた太古のプレインズウォーカー。
果たして彼は”真紅の契り”でどのような活躍を見せるのか…!
次回もお楽しみに!
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