【イニストラード:真紅の契り】第2回 陰謀に満ちたオリヴィアの婚礼【ストーリー】

はじめに

“真夜中の狩り”では、仲たがいの様相を見せていたゲートウォッチ率いる英雄たちと、イニストラードの吸血鬼ソリン。

しかし、もう一人の吸血鬼の祖オリヴィア・ヴォルダーレンによって、ソリンの祖父エドガーとの政略結婚が行われることがわかると、彼は英雄たちと結託することを決めます。

「結婚式をぶち壊しに行きましょうか」

そのアーリンのセリフ通り、彼らはオリヴィアの野望を打ち砕くことができるのか!?

では、ストーリーの続きをドーゾー。

 

目次

招待制

式場へと突撃しようとしたチャンドラは、テフェリーによって止められます。

その上空で、同じように侵入しようとした鳥が、灰になって落ちるのを見ながら。

招待制

そして、彼らは「ソリンがいれば全員入れるだろう」という見込みが甘いものだと思い知らされたのでした。

「招待状を持たぬ者は入れぬ」。

そう訓練されたかのように、門番は口を揃えて言います。

臨戦態勢になるチャンドラと、諭すようにその肩に手を置いたエーデリン。

「忍耐強さとは、高潔な者が持つ美点です。とはいえ……高潔であることは時に困難、それは確かです」

「そうだよね」

チャンドラはそう言った。長引かせないのが最善だ。

「本当恥ずかしいんだけどさ。格好つけてここに来て、けど何処にも行けないなんて。パーティーがあるって聞いてたのに」

格好つけたチャンドラ

苦々しく、手の中の招待状を見るソリン。

彼は幽体化でついていくと進言したケイヤの提案を蹴ると、単身その会場へと乗り込んだのでした。

ただオリヴィアをたたえるための装飾に塗れた道を進み。

式が始まる前の宴に近づくにつれ。

ソリンは、自分を見ては囁く者たちの声を聞くことになります。

「ソリン? あれはソリン・マルコフ?」

彼は歩き続けた。

(中略)

「あの男ですよ、岩の中にいたのは」 そんな声が聞こえた。「笑えますな!」

(中略)

「そんな愚か者の割に、顔は良いわね」

口元を赤く染めた彼らは、様子を伺いながら忍び笑いを漏らした。

 

わざとらしく、ソリンの到着を周知する男。

彼に突き刺さる、好奇と侮蔑の視線。

そして進んだ先の壇上では、祖父エドガーの棺と、その横で他の者らと同じように彼を嘲笑するオリヴィアがいたのでした。

オリヴィアが指を鳴らした。下僕のひとりが豪奢なナイフを彼女に手渡した。

(中略)

「君の行動は狂気の沙汰だ」

「狂気の沙汰? まあ、何てことを言うの。これは私の最善かつ最も賢い行いですのよ」

 

見せつけるようにナイフで腕を切り裂き、その血をエドガーの棺へと滴らせるオリヴィア。

それは、眠る祖父の記憶と感情を操作する行為。

そして、吸血鬼の始祖たるエドガーへの、最大限の侮辱。

ソリンは怒りのままにオリヴィアへと突進しますが、複数の衛兵により抑え込まれ、鎖で拘禁されたのです。

彼にできるのは、手を伸ばし――そして見守ることだけだった。

棺の蓋が開き、祖父がその中から姿を現した。エドガー・マルコフは集まった客人たちも、拘束された孫も見はしなかった――その目はオリヴィア・ヴォルダーレンだけに向けられていた。

エドガーは彼女へと微笑んだ。




その結婚に異議あり

”魅せられた"花婿、エドガー

エドガーを婿として、高らかに紹介するオリヴィア。

その花嫁へと魅了され、ソリンへと同情の笑みすら見せたエドガー。

しもべたちはエドガーを婚礼の衣装に着替えさせ、オリヴィアは棺を回り彼の家族たちをも蘇らせる。

花婿がいるにも関わらず、彼女はソリンから目を離さないままに。

ソリンは酷く意気消沈した。拘束が解かれたのが微かにわかった。今や、望むなら動くこともできた。

だが、そうするための力は出なかった。

(中略)

一人また一人、家族がやって来た。一人また一人、彼らはソリンの頬に口付けをして、彼にもそれを要求した。その間ずっと、彼らは何も言わなかった。

言うべきことなど何もなかった。

 

エドガーだけでなくその家族すらも式に参列させたオリヴィアは、客人へと宣言します。

メインイベント前の、”前菜”を。

彼女が指を鳴らすと、天井から下りてきたのは一体の天使。

流血し真紅のリボンに拘束された、シガルダ。

ソリンは高速で思考を巡らせると、オリヴィアのたくらみを察しました。

天使の血と月銀の鍵の魔法的な力によって、彼女は吸血鬼だけでなく、この地の天使すらも支配しようとしているのだと。

イニストラードのすべての天使を支配するオリヴィア・ヴォルダーレン。永遠の夜など、それに比べたら何でもない。イニストラードは多くを耐えられる――だがこれは耐えられない。

 

まさにその月銀の鍵と日金の錠を持って、結婚の誓いを始める一対の吸血鬼。

司祭の呼びかけにより、永遠の誓いを果たすオリヴィア。

その宣誓を受け、司祭がエドガーへと誓いのバトンを渡したとき。

ソリンは、持てるすべての力を使い立ち上がると、血魔術で月銀の鉢の中の闇へと呼びかけ、鎖を切り裂いたのでした。

血が彼のシャツを、皮膚を、両手を汚した――だがソリンはふたりの前に、揺るがずに立った。

「断る」

「ソリン」

オリヴィアが牙をむき出しにした。

「私の特別な日に何てことを」




大天使の解放

ソリンは襲い掛かる衛兵たち瞬時に殺めると、その武器を奪い取ります。

使うことをあまりに度外視した、過度な装飾の剣を。

その剣をオリヴィアへと振りかざし、エドガーがそれを制し、オリヴィアの手から月銀の鍵が離れ…。

そして、地に落ちた月銀の鍵から、異様な光と何者かの霊魂が弾け出たのでした。

頭飾りから、魔女だとわかる霊魂が。

「誰がお前を招待したというの?」

オリヴィアが言い放った。

その霊魂はオリヴィアへと向き直った。不気味に光る目の上、額に皺を寄せて。

「お前だ」

 

何かを察し、霊魂を止めるよう叫ぶエドガー。

駆けるオリヴィアと、反射的にそれを阻止するソリン。

そして彼の全力の時間稼ぎが功を奏した時。

ソリンの肩越しに、瑞々しい光が弾けたのでした。

「お前のつまらんパーティーは終わりのようだな」

そしてオリヴィアの両目がソリンを離れてその背後の何かを認識する様を、彼は喜ばしく見つめた。

(中略)

シガルダは翼を広げた。白色のエネルギーの衝撃が放たれた。

「其方たちの罪を知りなさい」

 

身構えたソリンの想像を遥かに上回る、眩しき光。

それは式場のガラスを、婚礼を、そしてオリヴィアたちの心を砕き。

仕組まれた結婚式を破壊した光は、門の外に控えていた英雄たちの目にも、美しき光として届いたのでした。

エーデリンは城へと振り返った。その光は建物の中から発せられていた。

招待客以外を防ぐ魔法は消え去っていた。

チャンドラはにやりとした。

「パーティーが始まったみたいよ」




今回はここまで

まさに懲悪の物語。煽るだけ煽って負けフラグを立てるオリヴィアさんマジ悪役の鑑。

ソリンもカッコいいですが、今回はシガルダがカッコいいんですよねぇ…

公式のストーリー(本編)では、ソリンがシガルダに対する考えを述べるシーンがあり、その愚直までの正義に感服しているのが分かります。

大天使たちがなくなった今、シガルダがちゃんと希望になってるの良すぎなんですよねぇ…。

また、本編ではソリンとオリヴィアの戦いのさなか、門の外で暇しているチャンドラの会話で緊張感を解かれるシーンもあり、今回のチャンドラは本当に良いキャラをしているなーと思わされますね!

下に引用しておくので、気になる方は是非本編も!

 

では、次回もお楽しみに!

 

【チャンドラのほのぼのシーン引用】

「あのさ、ちょっと疑問なんだけど」 チャンドラが声を上げた。

アーリンは笑みを浮かべた。門の外に立ち、やるべき事はほぼ何もなかった。衛兵は交代したが、彼らは話し好きではなかった。

「どうしたの?」

「これって吸血鬼の結婚式なんでしょ?」

「そうよ」 危険を察し、ケイヤが返答した。

「吸血鬼の結婚式」

「ケーキってあるかな?」

エーデリンは半ばうめき、半ば笑った。ケイヤは訝しんだ。テフェリーは笑いをこらえるように肩を上下させた。

エーデリンはしばし考えた。

「あるんじゃないかしら? 下僕用とかに」

「吸血鬼が召使の食べ物を用意するかしら? 私はないと思う」とケイヤ。

「テフェリーさん、そういうのを見たことは?」

「そうだな、吸血鬼の結婚式ではないが……」

「似たようなものが?」とエーデリン。

「似たようなものはね」 テフェリーは顎をこすり、そして笑みとともに肩をすくめた。

「だがそれこそが結婚式というものだ。どんな伝統であろうと、共通するものはある。人々を集わせ、結びつけるものだ」

「吸血鬼でも?」 チャンドラが尋ねた。

テフェリーは頷いた。「吸血鬼でもね」

それなら、押し入った時の楽しみがあるかもしれない。

それまでは、ここで足指を凍えさせて待たねばならないのだが。

公式のストーリーより引用)

 

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*出典*

メインストーリー第2話:社交儀礼の陰気な重み

メインストーリー第3話:その結婚に異議あり

 

Posted by オクハラデン