【ストーリー】エルズペスのこれまで【アラーラ~テーロス還魂記】
はじめに
さて、皆様は「苦労人の女性プレインズウォーカー」といえば誰を思い浮かべるでしょうか?
ボーラスと契約したせいで灯争大戦後、戦犯として追われたリリアナ?
幾星霜守ってきた故郷を、獄庫に幽閉されていた期間に灰に変えられてしまったナヒリ?
最近だと、図らずもPWとして覚醒させられ、理由もわからぬまま各地をさまよう運命を背負った放浪皇?
今回スポットを当てるのも、そんな方々に引けを取らないくらい苦労人な方。
強さと美しさを兼ね備えた英雄、エルズペス・ティレルです。
執筆現在2022年3月。
彼女が大いに活躍しそうな「ニューカペナの街角」のストーリー公開も迫っているということで、彼女の英雄譚を今一度振り返ってみましょう!
生まれ
Wizards公式のキャラクター紹介にて、エルズペスは以下のように紹介されています。
エルズペスの唯一の望みは、2度と剣を鞘から抜かずに済む、新たな故郷と呼べる次元を見つけることでした。
この一文が端的に表す通り、エルズペスは登場時から常に「安寧の地」を求めています。
それもそのはず。
エルズペスの出自は、ファイレクシアによって支配され、すでに滅亡した、名も明かされていない次元です。
10代のころ、今の彼女からは考えられないようなみすぼらしい姿で幽閉されていたエルズペスは、怪物によって命の危機に晒されたことで、プレインズウォーカーへと覚醒したのでした。
凄絶な環境に生まれた彼女にとって、それは新たな人生の始まり。
そしてそこから、多元宇宙をまたにかけた、彼女の「第二の故郷探し」が始まったのでした。
しかし、彼女の人生は、安寧を迎えるたびにそれを許さない運命の神によって翻弄されていくのです…。
バントにて
多元宇宙の放浪ののち、エルズペスは第二の故郷と呼べる場所に辿り着きます。
それが、アラーラの断片の一つ「バント」。
彼女はその地で騎士となり、悪しきものを排するために力を振るっていました。
しかし、彼女の前に傷だらけのままに現われたレオニンのプレインズウォーカー、アジャニは言います。
この次元に、「衝合/Conflux」が迫っていると。
そしてその言葉通り、アラーラ次元の5つの断片は1つとなり、その過程で他断片との戦争が引き起こされます。
エルズペスはバントの騎士として、先頭に立ってこの戦いに身を投じたのでした。
多大なる犠牲を払い、この戦いを制したエルズペス。
しかしそこに残ったバントの世界は、彼女が第二の故郷として理想に描いたものとは全く異なった、変わり果てた姿だったのでした。
ミラディンにて
バントでの失意のままにドミナリアへとプレインズウォークした彼女は、コス、そしてヴェンセールと出会い、ミラディンへとプレインズウォークします。
そこは、新ファイレクシアたちの本拠地。
エルズペスは自身のトラウマにさいなまれつつも、その世界を救うべく奮闘します。
そして、ファイレクシアの油に汚染されていたカーンの元まで辿り着き、(ヴェンセールの灯と引き換えに)これを救ったのでした。
カーンが次元を去ったのち、エルズペスとコスは法務官たちを相手にさらなる抵抗を進めるも、これを討伐するには至らず。
彼女は、ファイレクシアの抹殺者の刃が自分に及ぶ寸前に、この次元を後にしたのでした。
テーロスにて
もしヘリオッドの顔を拝むことができたなら、私はこう言うでしょう。平穏を下さい。平和を下さい。終には安らぎを下さい。
※「失われた告白」から抜粋
これは、エルズペスがアジャニに向けて書いた手紙からの抜粋です。
彼女はこれまでの戦いで真に疲労し、ほうほうのていでテーロスという次元へと辿り着きました。
神に守られたこの次元は、自分の力を振るう必要のない、真に安寧の地になりうる場所だと彼女には感じられたのです。
しかし、彼女の存在に、太陽神ヘリオッドが目をつけます。
神は彼女へと、都市メレティスへの旅を指示しました。
そして、そのメレティスへ怪物ポルクラノスが迫っていたのです。
怪物を討伐し、一躍その名を次元にとどろかせたエルズペス。
彼女はメレティスにて、愛する人ダクソスとともに真に家と呼べる場所を手に入れたのでした。
しかし、彼女の平穏は長く続きません。
悪しきプレインズウォーカー・ゼナゴスは狂気の宴「大歓楽」を発生させると、エルズペスを操り、ダクソスを殺害させてしまいます。
愛する者を自らの手で殺めてしまったエルズペス。
その仇を討つため、彼女はアジャニと共闘して神の領域ニクスへと渡り、神へと昇天したゼナゴスすら討つことに成功します。
しかししかし、これを危険視したのが、他ならぬ太陽神ヘリオッドでした。
定命が神へと昇天し、自身の地位が危ぶまれる場面を目にしたヘリオッドは、同じくエルズペスを敵視すると、満身創痍のエルズペスの胸へと彼女の剣を突き立てたのです。
アジャニによって、ニクスより脱したエルズペス。
そして嘆きの声をあげるレオニンのそばで、彼女は息を引き取ったのでした。
死の国にて
テーロスでは、死んだ定命の者が向かう場所として、「死の国」という新たな世界があります。
エルズペスもその世界で目覚めました。
彼女は、アショクというプレインズウォーカーによって、絶えず悪夢を見せられていたのです。
邪悪なるファイレクシア、死した愛人ダクソス、そして最後に裏切りを見せたヘリオッド…。
そして、アショクによって見せられていた悪夢はやがて現実性を帯び、それから醒めたとき。
夢の中で振るっていた神槍は、歪んだ姿をとって彼女の手にあったのでした。
同時期、定命の世界にて、ヘリオッドが暴走を始めます。
自身の選んだ勇者すらも殺めた神は、やがてその不審の矛先を他の神々へも向け始めます。
これには他の神々も怒りを爆発させ、神々の戦いが始まってしまったのでした。
そして、その争いは死の国と定命の世界に裂け目を作ったのです。
エルズペスは、この裂け目へと向かうことになります。
彼女は立ちはだかるものたちを薙ぎ払い、ついには出口のそばで待ち受けていたヘリオッドすらも破ったのでした。
暴走する神を咎める活躍に、死の神エレボスは大いに満足し、同時にヘリオッドを岩の下へと据えます。
その神が、定命たちに忘れ去られるまで。
かくして、死の国からの脱出を果たしたエルズペス。
ヘリオッドによって蘇させられたダクソスと束の間の再会を果たすと、彼女はこの次元を去ったのでした。
そして舞台はニューカペナへ
そして現実世界での2022年。
エルズペスは、自身も初めて来訪する次元、ニューカペナへと辿り着きます。
自身が心酔したバントやテーロスとは全く異なる風景の次元。
街中の駅にたたずむ彼女は、ひとりごちるのでした。
「安住の地」
エルズペスは呟いた。声に出して言ったなら、ニューカペナがそれに相応しいと思えるだろうか。そうはならなかった。
「アジャニはそう言っていたのに」
アジャニが彼女に嘘をついたことはなく、常に適切と思える助言をくれた、たとえ彼女が耳を貸そうとしなくとも。アジャニを信頼する理由は十分以上にあった。
ここが安住の地だと彼が言うならば、そうに違いないのだ。
※ニューカペナの街角「メインストーリー第1話:安住の地へ」より抜粋
数々の戦いで、心身ともに疲弊をしてしまったエルズペス。
アジャニがニューカペナを「安住の地」だと言う理由は?
そして、エルズペスはこの地に何を見出すのか?
詳細はニューカペナのストーリーにて!
今回はここまで
いやはや…。
こう見ると不幸体質すぎるな!?エルズペス。
「報われない女」という言葉が、プレインズウォーカー随一似合う人かもしれません。
いつの日か安心安全の地を見つけ、幸せになってほしいものです…。ホントに…。
とはいえファイレクシアとも非常にゆかりの深い彼女。
今後どのような形でその戦いに巻き込まれていくのか…!注目ですね!
ということで今回はここまで。次回もお楽しみに。
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