【団結のドミナリア】第4回 ジョダーの戦い【ストーリー】
はじめに
前回、ファイレクシアの脅威に対抗すべく、ドミナリア中の種族の団結をせんと奔走することになったプレインズウォーカーたち。
ダニサの元へ向かったヤヤは、アジャニとともにアーテイを撃退しました。
さて一方のジョダーは、ヤヴィマヤに向かうこととなります…。
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ヤヴィマヤのエルフ
ヤヴィマヤ、クルーグの廃墟。
ジョダーはエルフたちの力を借りるべく、この地を訪れたのでした。
すると、彼に熱視線を向ける女性が一人。
「『永遠のジョダー』さんですか? 大魔道師の?」
(中略)
「メリアさんという方と交渉するために来ました」とジョダー。
「シヴでの新たな連合の一員として戦ってもらうために」
「本当に四千歳なんですか!」
彼女はジョダーを上から下まで、まるで考古学的遺物であるかのように眺めた。
ジョダーと戦うことを夢見ていた、と言うエルフ。
この女性こそが、ジョダーの交渉相手。
彼はメリアへとファイレクシアに対する共闘を持ちかけますが、彼女は重苦しくもこれを断ります。
自分たちの地に脅威が訪れない限り、自分たちが家を捨てることはないと。
「ここを戦場にしたいのですか? ヤヴィマヤを燃やすよりも、今ファイレクシアの脅威を嗅ぎ取るべきです」
メリアの両目がきらめいた。怒っているのではない。怖れているのではない。耳を貸さないというわけでもない。彼女は面白がっており、何よりもそれがジョダーを困惑させた。彼は自分の足元にも満たない年齢の相手に笑われることに慣れていなかった。
「とても説得力のある言葉ですね」
メリアは笑みを浮かべ、ジョダーの肩を叩いた。だがそして背を向けると、彼は察した。メリアは心を決めていると。
交渉は失敗した。メリアはその民をシヴへ連れ出しはしないだろう。
と、そこに聞こえる鳥たちの羽ばたきと、狼の警告の声。
巨体で空を覆うように立ち上がったのは、一体のドラゴン・エンジン。
そして、唐突にそれから放たれた声なき咆哮は。
あたり一帯の木の枝を折り、鳥を落とし、生物たちを流血させたのでした。
ジョダーは顔に触れ、唇に感じた熱い血を親指で押さえつけた。彼もまた流血していた。
(中略)
ドラゴン・エンジンは森を切り裂いて進み、一本の木を引き抜いた。
メリアは唖然とした。
「マグニゴスが。何百年も生きてきた木を!」
巨躯の侵略者
その巨体を操るのは、カーンの説明と一致した女性。ローナ。
ひと払いで周囲を更地に変えたドラゴン・エンジン。
木々が倒れ、家が崩れる中。
遠くで溢れる地下水に浸る、黄金色の物体。
「あれ、見たことあります」 彼女の息は荒かった。
「研究にありました。ああ! あれは――ジョダーさん、あれこそ私たちの希望です」
メリアはジョダーへと、それの落ちている場所へと自分を守ってくれるよう要請します。
彼が了承するなり、槍を変形させ戦場へと羽ばたくメリア。
不格好にしがみつくジョダーとともに、メリアは戦場に降り立ちます。
アーティファクトが見えた場所…ドラゴン・エンジンの足元へと。
すぐさまその巨体は、ジョダーたちへと狙いを定めました。
「私を守ってください!」
「そのために来たのだが?」
ジョダーは冷淡に答え、だが呪文は構えていた。
(中略)
「全力を尽くそう」
「ありがたいです」
メリアは汚れを気にすることなくぬかるみに膝をつき、泥水の中を探りはじめた。
「この中にあったんです。見たんです……」
襲う音波の衝撃。対するジョダーの魔力を注ぎ込んだ盾での打ち消し。
もう二度目は防げない。
そう彼が思ったとき、メリアは泥水の中から目的のものを発見します。
装飾の施された、スランのアーティファクト。
それを起動するとともに、ジョダーへ避難を要請したメリア。
残る魔力で歯を食いしばって作り上げたポータルで、二人がそこを離れた時。
ドラゴン・エンジンを中心に構築された空間は、その場に静寂をもたらしていたのでした。
メリアは言います。
あれは、スラン人が真空実験のために使用していたものだと。
その空間の中で巨体は倒れ。
ローナはエルフの射手に追われるように逃げ出したのでした。
メリアは真剣な面持ちで追跡の様子を見つめ、そしてその視線は倒れたマグニゴスの木々へと移った。
「何百年もかけて育まれた生命が――一瞬で失われる」
ジョダーは首を曲げた。
「それが戦争というものだ」
「ファイレクシアはいずれ私たちを見つけ出すということですか」 メリアは言った。
「何処へ行こうとも」
ジョダーは頷いた。メリアの瞳は怒りと悲嘆に輝いていた。
「そうであれば、私たちの進む道はひとつです。そしてそれはヤヴィマヤにはありません」
ジョダーの警告
カーンとテフェリーは、ジョイラの工房へ身を寄せつつ。
その過程で、シヴのドラゴン、デアリガズの協力を確約したのでした。
カーンは、改めてジョイラと話をします。
親友たるヴェンセールを失ったこと。
そしてそれは、自分だけで悲しむべきではなかったこと。
手紙の返信がなかったことを責めていたジョイラは、笑顔で彼を抱擁しました。
と、そこへ交信機が音を立てます。
通信の向こうで、ジョダーは報告しました。
ヤヴィマヤのエルフたちの協力を得たこと。
ツリーフォークに乗っての旅のため、到着が遅れること。
そして…
「カーン、知らせておきたいことがある」
「はい?」
ジョダーはためらい、だが続けた。
「新たな連合の中に、スパイがいる」
今回はここまで
まさに「全面戦争」の様相を呈してきたドミナリアの戦い。
「団結のドミナリア」という名前は、”ドミナリア中がファイレクシアに立ち向かうべく団結する”という意味合いだったのですね。
そしてジョダーからもたらされる、恐怖の宣告…!
団結した仲間の中にも、裏切り者がいる真実がほのめかされます。
視点は再びカーンに戻って最終章!
ファイレクシアに寝返ってしまった仲間とは…!
次回もお楽しみに!
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