【ニューカペナの街角】第5回 ジアーダの贈り物【ストーリー】

はじめに

祝祭クレッシェンドを機に、ニューカペナの五つの家に強襲をかけた「敵対するもの」オブ・ニクシリス。

彼は光素の源であるジアーダを探し、街に混沌をもたらしました。

そのジアーダを守るために動くエルズペスとビビアンは、舞台座のジニーによって拘束され、その長ジェトミアの元へと連行されています。

 




目次

エルズペスの守るもの

ジニーによって襲撃されたエルズペスとビビアンは、常夜会の隠れ家へと連行されます。

そしてそこには、寝台に横たわった舞台座の長ジェトミアがいたのでした。

 

ジアーダの創る光素で彼を癒そうとしたジニー。

しかしそれは、土建組の強襲によって中断されたのでした。

ビビアンは騒ぎに乗じて弓を奪うと、用心棒たちを叩きのめし、エルズペスは魔法で二人の手枷を外したのです。

「どこにそんな技を隠していたの?」

ビビアンはそう賞賛し、倒れた男からエルズペスの剣を回収して放り投げた。

エルズペスは鞘を受け止めて言った。

「本当に必要になる時のために、なるべく隠しておくようにしているんです。その時が来たようですね」

「やっと本気で戦ってくれるのね。嬉しいわよ」

 

ビビアンから、ジアーダを託されたエルズペス。

しかし、同時に複数人を相手にしつつ、少女を守らなくてはいけない戦いに苦戦し。

入り乱れる戦場で、エルズペスは木槌に強打され、肩にダガーを突き立てられたのでした。

彼女を襲う、テーロスの死の神を彷彿とさせる感覚。

駆け付けたビビアンに救われ、ジアーダによって何かが口に押し込まれたとき。

エルズペスの喉元を通り過ぎたそれは、負った全ての傷を癒していったのでした。

「ジアーダさん……」

エルズペスは少女の頬に軽く触れた。

「輝いてます」

ジアーダはわずかに驚きの表情を見せた。

「これ、見えるの?」

「見え――」 それ、が何なのかを訪ねる余裕はなかった。

 




天使の賛歌

再び三人は外へと逃走します。

行きついたのは聖堂の控えの間。

天使の彫像たちに支えられた広間。

そしてエルズペスには、それらの天使像たちが輝きを放っているように見えたのでした。

それは、先ほどジアーダがそうであったように。

「これは一体?」 エルズペスが囁いた。

「私の家族です。私のいるべき場所」

不意に全てを悟ったかのように、ジアーダが恭しく告げた。

 

そこへ響く騒々しい足音。

角と翼を持つ巨漢。

「敵対するもの」オブ・ニクシリス。

 

それは、エルズペスですらとてつもないと感じる力を持つ者。

体躯に似合わぬ素早さで迫るデーモンに、エルズペスは扱い慣れぬ剣で対応を迫られます。

その攻撃は、敵にかすり傷以上のものを与えられずにいたのでした。

ニクシリスの放った力の爆発に、エルズペスは壁へと叩きつけられます。

遠のく意識の中、ジアーダに逃げるよう要請する彼女。

しかし、少女はエルズペスの隣に膝をついたのでした。

「もう私を気遣わないで、エルズペスさん。ここは私のための場所――家族に会えるんです」

(中略)

ジアーダはエルズペスだけを見つめていた。

「ありがとう、何もかも。私は答えを見つけました。今度は私が守ります」

彼女は顔を上げ、その姿は彫像の天使によく似ていた。

「行きましょう」 見えざる相手へと、ジアーダは囁きかけた。

光が辺りに満ちた。それはジアーダの身体から発せられ、オブ・ニクシリスすらその勢いに投げ出された。

 

光素を放つ姿に変身するジアーダ。

そして、それを吸い込んだエルズペス。

ジアーダの声が、彼女を奮起させます。

ニューカペナを救ってほしいと。

そのための武器は、エルズペスの手にされることを待っていたのだと。

自身の力不足を嘆くエルズペスの言葉を、ジアーダは否定します。

『過ちが貴女を決めるのではありません。諦めないで下さい。ずっと求めてきたものがもうすぐ手に入るのですから。戦うのです!』

ジアーダの言葉に、アジャニのそれが重なった。時間と場所を越え、友は今も語りかけていた。エルズペスは瞼を閉じ、そっと溜息をついた。

安住の地とは、義務。

家族とは、守りたい人々。

ずっと願っていたものは、この手の中にあったのだ。

エルズペスは目を開き、立ち上がった。滑らかな動きひとつで、彼女は剣を振り上げた。

 




ジアーダの託したもの

光素を纏った剣を携え、オブ・ニクシリスへと迫るエルズペス。

それはニューカペナに来る前の自分のような。

いや、もはやその時の自分を超越したような力。

そしてその刃は、ついに彼の首筋を切り裂いたのでした。

よろめいて後ずさったのち、空間が揺らぐようにして次元を去ったデーモン。

彼女はすぐに、ニクシリスの傭兵を相手にしていたビビアンの元へと駆けたのでした。

ビビアンは頭部を撫でた。

「何があったの?」

「ジアーダさんが救ってくれたんです。けれどオブ・ニクシリスは逃げました。終わってなどいません」

 

その後、貴顕廊の博物館へと戻った二人。

彼女らを迎えたアンヘロは、ザンダーの遺志通り、全ての蔵書を彼女らへと解放したのでした。

 

日夜、情報収集と探索に努めた二人。

そこに、エルズペスの求めていたニューカペナの歴史はあったのです。

ファイレクシアンの脅威の前に、天使と悪魔は手を組んだ。

しかし中途で悪魔は裏切り、天使をその精髄ー「光素」へと変換した。

そしてその力で、ファイレクシアンを退けたのだと。

知るべき情報を手に入れたエルズペスは、それらをアジャニへ伝えた後の「それから」に思いを馳せていたのでした。

ファイレクシアはニューカペナだけではない、全宇宙の脅威になりうる。

そしてそれらのファイレクシアンとの全面戦争は、自分の悪夢と向き合うこと。

私は強くなったのだろうか? 心を決めたのだろうか? 私の他には? 安息だけを求めていた、けれど今、戦いから逃げられるわけがあるだろうか。

(中略)

目的があり、守るべき人々がいるなら、その中で安住の地を見つけられる。選ぶべき最良の道はそれだ。

「行きましょう」 エルズペスは力強く宣言した。

「どこへ?」

ビビアンはこのまま一緒に来てくれるようで、それは嬉しかった。戦いが迫り来るのであれば、強い仲間が何人も必要になるだろう。

「ドミナリアへ」 ニューカペナの都市風景に、エルズペスは背を向けた。

「昔の友達と合流します」

 




今回はここまで

ニューカペナの物語、完結!

今回は、打倒ファイレクシアへの布石回と言ったところでしょうか。

前回の神河がファイレクシアの隆盛なお話でしたが、今回はそれに対する切り札を手に入れた形です。

今回得た光素、そしてウラブラスクはどのように対ファイレクシアの鍵となるのか…!

そして、この次回作が「Dominaria United」であることも納得ですね!エルズペスはドミナリアへと戻り、ストーリーは再びこの地で展開するのでしょう。

今後もストーリーが楽しみですね!

 

ではでは!次回の記事もお楽しみに!

 

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