【エルドレインの王権】第2回 崇王ケンリス失踪事件
はじめに
前回から、エルドレインの王権のご紹介を始めました!
父ケンリスの大巡行に遅れた、王家の跡継ぎの双子は、近道をして父に追いつこうと目論見ます。
今回は、その道中で遭遇した敵と、とある人物に邂逅していた話。
記事を読むにあたって
※この記事は、公式の物語概要やキャラ紹介の情報をかき集めて作ったものです。
もし間違いや追加情報があった場合は、ぜひ出典を添えてコメント欄に記載をお願いします!!
楽しく紹介することを目指してるので、小さな祖語は許して…!(小声)
締めつけ尾根の乱闘
崇王であり父であるケンリスの大巡行に追いつくため、締めつけ尾根へ向かうローアンとウィル。
しかし、城を出て一時間も経った頃、早くもウィルは後悔しはじめてました。
踏み散らかされた畑。
すでに乾いてしまった血。
すべて、レッドキャップのせいです。
「レッドキャップはひとつの場所に居座らないわよ。それに襲撃があったのはウェスリングの村だって。ここから馬で半日もかかるじゃない。」
そうローアンは言います。
しかし、ウィルは言いしれぬ不気味さに、駆られていたのです。
そして、結果的にはウィルの予感が当たってしまうのでした。
薄暗い木々を抜けた先、
気づけば開けたその地で。
不意に、鋭い匂いと、枝が折れる音がしました。
ローアンが即座に背後へ剣を振るうと同時に、叫び声と倒る音。
灰色の分厚い皮。
ぎらつく歯。
赤い血で固まった髪。
レッドキャップでした。
乱闘の始まりでした。
次々と襲いかかるレッドキャップに、ローアンは稲妻、ウィルは氷の魔法で対抗します。
そして、"なんとかして"そのレッドキャップを、双子は殲滅したのでした。
その後、"なんとかして"締めつけ尾根を越えた二人は。
“なんとかして"街道の先に大巡行の野営地を見つけるのです。
ぼやけた記憶
父ケンリスは、人々の歓迎を受け心から喜んでいるようでした。
柔らかな笑顔を浮かべる崇王ケンリスは、とうてい憎むことのできない人物です。
…僻境の住人以外は。
僻境が秩序と平和の王国を脅かすことを防ぐのが崇王の役割であり、ケンリスは僻境の住人の憎悪を買っていたのでした。
ローアンとウィルは、行列の中に幼馴染二人の姿を見つけました。
赤毛の勇敢な剣士タイタスと。
心優しい治療師シーリス。
夕食時に焚き火を囲いながら、ローアンは幼馴染にこれまでのいきさつを語るのでした。
レッドキャップの遭遇報告もしてないことを怒るタイタス。
そして、話を聞きながらもローアンの治療を続けるシーリス。
そこに、父ケンリスと、その側近カドーが現れました。
「おや、それはどうした?」
血のついたローアンの腕を見て問うケンリス。
「まだ傷は塞がらないのか? と、王様! 失礼いたしました。我々は少々ふざけていまして、羽目を外して怪我をしてしまったのです」
ややおおげさに言うタイタス。
「そうか、若者は元気が余っているな」
崇王は若者たちへとにこやかに頷きました。
そして、その側近カドーも、双子に目配せをしたのです。
その時、まるで鏡に反射した光が目に入ったような。
ウィルは繰り返し瞬きをしました。
ケンリスが焚き火の向こうに消えたあと、タイタスは問い始めます。
「レッドキャップのことは報告してきた。二人で戦ったのか?」
…二人で戦ったのか?
ローアンとウィルは頭痛を感じました。
記憶がぼやけているのです。
レッドキャップとの戦闘。
茂る蔦。
そして、なぜか先程のカドーの目配せ…。
言い知れぬ違和感…。
何か大きな出来事を、"忘れてしまっている"ような…。
そこに、にこやかな笑顔でやってきたのは、ふたたびカドーでした。
「崇王様を見かけなかったか?」
ウィルは困惑の視線をローアンと交わしました。
先ほど一緒に来たばかりでは?
そう答えると逆にカドーが驚いたようでした。
「いや、来てなどいないが。私は先ほど、崇王様の馬の世話をし終えたところだ」
そこでウィルは気づきました。
先ほどのカドーには、彼の特徴たる右目の傷がなかったことに。
彼の勲章たるその傷は、消すことなどもちろんできないことに。
その時でした。
焚き火の向こうで、断末魔のような悲鳴が聞こえたのは。
その日。
崇王ケンリスは、大巡行の初日にして、消息を絶ったのでした。
今回はここまで!
今回は、エルドレインの王権のストーリーの発端となる、ケンリスの失踪までのお話でした。
ちなみに、公式の話を見ると、もっと話の展開はわかりやすいのですが…
せっかくなのでちょっとアレンジしてみました 笑
よかったら、公式のストーリーとも読み合せてみてくださいね~
では、次回もお楽しみに!
*出典*
『エルドレインの王権』物語ダイジェスト:第2回 むかしむかし
『エルドレインの王権』物語ダイジェスト:第3回 知りたがりの二人
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません